徒労捜査官

人間なのか何なのかよくわからない連続殺人犯を追う捜査官たちの不活躍を描いた小説非小説

2015-11-27から1日間の記事一覧

32. 現象と本質

あの晩から1週間経った日の夕暮れ時。子供たちの姿が見えなくなった九州中央公園で、千枝がブランコをゆるゆると漕いでいると、 「川上さぁ~ん、川上千枝さぁ~ん。お手紙預かっておりまぁ~す」 と、拡声器で呼びかける声が近づいてきた。 千枝がブランコ…

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